岡山県高梁市から全国に介護タクシーの情報を発信するニコニコ介護タクシーのさんじょうです。
今回の記事は、私がなぜ介護タクシーを開業しようと思ったのかをお話ししていきます。
日常生活から介護生活へ
今から10年前、私の母は認知症を患い、そこから私たちの介護生活が始まりました。
息子である私の顔を見ても、「息子」として認識してくれているのかさえわからない状態で、それを知った時は大変ショックでした。
何をするにしても、母親1人では動作を行うことが困難な状況が続き、私たちの負担は大きくなるばかり。それだけでなく、自分たちの生活や子供たちの生活にまで影響を及ぼすようになってきたのです。これは介護を経験されたことがある人なら誰もが感じる事だと思います。
そこで私たち家族だけでは限界があると感じて、まずは行政機関に相談をしました。相談先は地域包括支援センターというところです。もし、皆様のご家族が介護を受けないといけない状態、またはそれに近い状態になった時、その管轄する役場の福祉課、又は社会福祉協議会にご連絡されると、何かしらの提案をしてくださるはずです。私の時は相談してすぐ連絡を頂き、色んな提案、アドバイスをいただき、助けてくれる人がいる、自分一人じゃない。相談して良かったなと心から思いました。
介護は家族負担7割、施設3割?
タイトルの通り、介護は家族の負担7割で施設には3割お世話になるという感覚かなと思っていました。
実際、入所してしまったら、施設が9割でした。本来なら家族がしなくてはいけないところを施設側がしてくださるので、施設の職員さん達には本当に感謝し私たちは助けられたと感じました。
その経験から、私は常に感謝の気持ちを持つことが大切だと、強く思いました。
入所させて頂いてからは、母は穏やかな日々を過ごしていたのですが、やがて入退院を繰り返すようになりました。
最初は良かったのですが、段々と母の身体の状態が悪くなり、介護度が上がるにつれ、病院と施設への移動が家族の車だけでは限界が来ました。
そこで、「介護タクシーの存在」を知ることになったのです。
介護タクシーの便利さを体感する
身体の不自由になった母の移動手段に困っていた私たちですが、初めて利用した介護タクシーには本当に助けられました。
これまでの認識では、タクシーということですから玄関から玄関までだと思っていました。しかし、実際は入院している病院のベッドまで来ていただき、そこから転院先の病院のベッドまで運んでいただいたのです。本当に便利なサービスがあるのだなと思い、大変嬉しかったことを覚えています。
このように私自身、患者の家族として介護タクシーを利用してみて、とても助かりましたし、自分もこういったことをして、人の役に立ちたいという思いが込み上げてきたのです。
長年勤務していた会社を退職し、念願の介護タクシーの起業へ
私は高校卒業後、地元の会社で長年勤務をしていました。
起業を決意した時は、職場の方々に大変ご無理をお願いしたのですが、退職時は多くの方に起業への夢を後押しして頂き、本当に感謝しております。そうして、私の介護タクシー起業への夢は大きく前進しました。
そして、どのようにしたら介護タクシーを開業できるのか、どこでアドバイスを貰えば良いのかを探していたところ、兵庫県で介護タクシーのアドバイスをしてくださる方と出会うことになりました。
こちらで学ぶことで、介護タクシーのスキルはもちろん、利用者様への接遇、悩みを抱えていらっしゃるご家族様への相談の受け方や答え方など、心理学を取り入れた介護タクシーの接遇を学ぶことができました。現在も支援を受けている最中です。
こういったスキルを学び続けて、高梁市の搬送で困っている車椅子や寝たきりの方たちの移動を支え、私のニコニコ介護タクシーがどんどんと活躍していければと思っています。
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